ザルツブルグで宿泊したホテルは壁や家具に美しくペインティングされている。この近くに丘へ上る道の入り口があり登ってみた。険しい急な坂道。
道のわきにところどころにキリスト受難がドラマのように順番に再現されている。リアルで本当につらそうだ。
この坂道を登りながらその犠牲に思いをはせるのか。
道々に咲く花に気づく。これは白いブッドレア。
とても昔からこの険しい坂道を歩く人たちを慰めただろう平凡な花たち。
岩壁にへばり付き花を咲かせるカンパニュラの青い可憐な花。手帳に押し花したがすぐに花の青い色は消えた。強いけれどはかなさもある。いわしゃじん・・と同じ種類かしら
。
くずれかけた壁に咲くマツムシソウ。凛として空に向いている。
サントリーの青いバラ。不可能を可能にする・・・一本2千円か三千円…。悩める打ちひしがれた美しい人を青ざめたバラのよう…と。20年の研究の成果。男の人が好みそうな薔薇。
今朝早朝、パリに戻るAを見送った。荷物検査のゲートで周りの大きな外国人の中でたちまち小柄なAは見えなくなった。
小さくありふれた、でもいつでも見る人の心を和まし時には励ましてくれる小さな花たち・・・・・。
ホテルの壁のパネルの絵の一枚。カンパニュラが沢山。